HOROKA Note

ホロカノート

2025.12.01 へるこら

健診ふむふむシリーズ① ~胸部エックス線検査編~

この度、「健診ふむふむシリーズ」と題しまして、お客様にふむふむと健診を身近に知ってもらえるようなトピックスを定期的にお届けしていきます。

健康診断の際に必ず撮影する胸部X線検査ですが、実際に何が写っているかご存知でしょうか。下の画像に記載してあるように、骨や肺、心臓などが白黒の画像として撮影されています。胸部X線検査では、肺がん・肺炎等を早期に見つける事が目的の検査となっています。

撮影に際して診療放射線技師から皆様にお願いしたいことがあります。
 ①アゴを上に向けて、装置に体を近づける
 ②肩と肘を前に出す様な姿勢をとる
 ③金具のある下着、肩ひものプラスチック等の下着を避ける 
  ※お着替えをお願いする場合があります

画像のように胸部X線画像には骨が写ることから、首の辺りにはアゴが、肺の上部には 肩甲骨が重なってしまいます。初期の肺がんは小さく、淡く見えるため、比較的はっきりと見える骨と重なってしまうと隠れて見えにくくなります。また下着の金具、プラスチック等も骨以上にはっきりと白く見えてしまいます。肺の上部(肺尖)は画像上の異常が見つかることが多いとされる部位であり、診断に影響が出ることから、骨をできる限り肺と重ならないようにすることが大切です。 

胸部撮影室

撮影装置:FPD(X線を受け取り、画像を作成する)

コチラのくぼみにアゴを乗せる事ができます。乗せる事が目的ではない為、軽く上を向いていただければ大丈夫です。

理想的なポジショニングのご紹介

ポイント① アゴを上に向けて、体を装置に近づける

Ⓐアゴは軽く上向き
台に載せなくてもOK!
(背伸びはNG)

Ⓑ手は腰の横
手の平は外向き

ポイント② 肩と肘をできるだけ前(装置側)へ

応用編 手を装置の横へ伸ばし、手のひらを外側にむける

Ⓐ肩はできる限り装置に近づける

Ⓑ手のひらを外側に向けることで、
肩甲骨が肺と重ならない姿勢になります

必要に応じて撮影する技師がポジショニングのお手伝いをさせていただきます。

胸部X線検査は他の検査と比べると短時間で終わりますが、多くの情報が得られる検査です。
ポジショニングの意味をご理解いただき、正しい検査結果が得られる胸部画像を撮影できるよう
ご協力お願いいたします。

この記事の監修は放射線部でした。